トーモア蒸留所は、スコットランドの北東部を流れるスペイ川の近くにあるスコッチウイスキーの蒸留所。アイラモルトほどはクセがそれほど強くなく、華やかで豊かな香りを持ったスペイサイドのウイスキー、いわゆるスペイサイドモルト(スペイサイドシングルモルト)と呼ばれるスコッチウイスキーを生産する蒸留所の一つ。スペイサイドには、グレンリヴェットやグレンフィディック、マッカラン、クラガンモアといったスコッチ好きにはその名をよく知られた蒸留所が点在しているが、トーモア蒸留所はそんな蒸留所の中でも若く新しい蒸留所ながら、「なめらかでナッツや洋ナシのような香りを持つ」と形容される、上質のスコッチ・ウイスキーを産している蒸留所だ。写真はそんなトーモア蒸留所近くの真冬の夕暮れの風景を切り取った一枚。冬のスコットランドの早い日暮れの中、街灯が一本、寒さをものともせずにすくっと立っている。