水墨画の世界が広がる風景 黄山 中国の風景
「アバター」の中に登場する山のモデルの一つにもなったといわれる「黄山」は中国の東側に位置する安徽省にある山。他を寄せ付けないようなその独特の景観と、多発する霧や雲に包まれる幻想的な風景から、仙人が住む「仙境」の地として数多くの水墨画や絵画、詩歌のモデルとなった地だ。切り立った山々が立ち並ぶその景観は、一億年ともいわれる気の遠くなるような長い時間をかけて、風雨などにより浸食されて出来上がったといわれるもので、さらに海から流れ込んでくる湿った空気が霧や雲となって幻想的な風景を作りだす。写真はそんな黄山の風景を切り取った一枚。湧き上がる雲に包まれる山々が太陽の光に照らし出され、一際幽玄な風景を見せている瞬間。