カイコウラの夕暮れの風景 ニュージーランドの風景
日本と同じ「島国」として知られるニュージーランドは、南半球にある面積27万平方キロメートルの国。同じ島国とはいえ、日本と大きく違うのは日本と比べて人口の少ないこと(2020年度の統計によると人口は500万5882人)、そしてメインとなる島が二つあることだろうか。ニュージーランド最大の都市オークランドのある「北島」と、クライストチャーチや標高3,724メートルのマウント・クックがある「南島」の二つの島だ。南半球に位置するニュージーランドは、北に行くほど赤道に近づくために温かく、南に行くほど寒くなる。北島のほうが比較的なだらかな地形が多いこともあり、北島にニュージーランドの人口の7割以上が住んでいる。ニュージーランドの首都ウェリントンも北島に位置している。
一方、南島は自然が豊かな島であることで知られ、マウントクックのほか、ニュージーランドきっての自然の観光名所であるフィヨルド「ミルフォードサウンド」の風景など、ニュージーランドの絶景、ニュージーランドの大自然を堪能できる島だ。先述のように面積27万平方キロメートル(日本の約四分の三)のエリアに500万人ほどの人が住むニュージーランドは面積比で考えるとかなり人口が少ない。その人口も北島の都市部に集中しており島のほぼ全域に自然が豊かに残されているニュージーランドにおいて、南島は特にそれが顕著なのである。
写真はそんなニュージーランド南島、クジラを見る事が出来る観光スポットとして知られる「カイコウラ」の絶景。先住民であるマオリの言葉で「クレイフィッシュを食べる」という意味を持つという「カイコウラ」は、南島の北東部、カイコウラ半島にある港町で、19世紀中頃から100年以上にわたり捕鯨の基地として使われ、現在はホエールウォッチングの拠点となっている場所。年中観察できるというマッコウクジラのほか、6月~7月頃にはザトウクジラが、12月~3月にはシャチが見られるという。そのほか、ハラジロカマイルカや絶滅危惧種で世界最小のセッパリイルカ(ヘクターズイルカ)等、数種のイルカや、ニュージーランドオットセイ、アザラシ、海鳥など、多種多様な海洋哺乳類や鳥類が観察できる、まさに自然の宝庫ともいえる場所だ。