喜望峰 南アフリカの風景

喜望峰 南アフリカの風景喜望峰 南アフリカの風景

世界史の教科書でもおなじみの「喜望峰」。大航海時代にポルトガル人ヴァスコ・ダ・ガマ(バスコ・ダ・ガマ)が出港地のリスボンから大西洋を南下し、この喜望峰を通ってインドへと到達、ヨーロッパ人で最初にインド航路の開拓をしたことで知られる。この「喜望峰」、アフリカ大陸の最南端のようなイメージを持たれがちだが、実際にはアフリカ大陸の最南端はアグラス岬(アガラス岬)と呼ばれる場所で、「喜望峰」はこのアグラス岬から直線距離にして約150キロメートルほど北西方向にあるケープ半島の南の端に位置している。いうなれば「アフリカ大陸の最南西端」といった感じだろうか。

ちなみにこの喜望峰、英語では「Cape of Good Hope」といい、そのまま訳すと「希望の岬」となるのだが、日本ではいつの頃からか「喜望峰」と呼ばれるようになった。「希望」が「喜望」、「岬」が「峰」に変わって「喜望峰」となった経緯は明らかになっていないが、この岬(喜望峰)には高さ約250メートルの「ヴァスコ・ダ・ガマ峰」と呼ばれる断崖があって周囲も同様に急な崖が海まで落ち込んでいる。そんな断崖絶壁の折り重なる光景を海から見ると、遠目には峰々が連なっているようにも見えるので、いつしか「Cape of Good Hope」は「峰」と呼ばれるようになったのかもしれない。