クムタグ砂漠 中国の風景

クムタグ砂漠 中国の風景中国北西部にある、世界で最も暑い地域の一つといわれる「クムタグ砂漠」 中国の風景

ウイグル語をはじめとする「テュルク語族(チュルク語族)」の言葉で「砂・山」を意味するという「クム・タグ」砂漠は、中国の北西部、甘粛省西部と青海省との国境に近い新疆ウイグル自治区にまたがって広がる、面積2万平方キロメートル以上の乾燥地帯。タクラマカン砂漠の一部であり、北は天山、東は敦煌に接するエリアで世界で最も暑い地域の一つともいわれます。「砂山」と呼ばれる通り、最大で70メートルを超えるともいわれる砂山がそこかしこに形成されているダイナミックな景観を持つ砂漠で、都市部に比較的近いことから観光ルートも設定されています。特に日没時の風景と、星空の美しさで知られており、荒々しくも美しい、日常ではなかなか目にすることのできない絶景にお目にかかれる場所として人気なのです。

一方でこのクムタグ砂漠は、サハラ砂漠など世界各地の砂漠同様、その面積を拡大しつつあるといわれ、世界遺産にもなっている、井上靖の小説「敦煌」でも有名な「莫高窟(ばっこうくつ)」も埋没の危機にあるといわれています。