ネゲブの絶景 イスラエルの風景
イスラエルの南部に広がる「ネゲブ(ネゲブ砂漠)」は、面積にして約1万3000平方キロメートルという広大なエリアに広がっている乾燥地帯。旧約聖書の三大預言書の一つ「エゼキエル書」によれば、かつては緑豊かな森が広がっていた土地であったといいますが、現在は地面がむき出しになった土気色の風景が広がる荒野となっています。
北側には、人口約20万人の人々が暮らす都市で別名「ネゲヴの首都」とも呼ばれる「ネゲブ砂漠」最大の都市「ベエルシェバ」が位置しているほか、都市ラハトをはじめとする、遊牧民であるベドウィンの人々が暮らす町・集落が幾つか点在しています。また、紀元前2世紀頃から紀元3世紀頃にかけて一帯に住んでいたナバテア人の交易ルート上に残る都市遺跡をはじめとする幾つもの遺跡が、その歴史的価値が重要であるとして「ネゲヴ砂漠の香の道と都市群」の名で世界遺産に登録されています。
写真はそんなネゲブ砂漠の中央部に位置するアヴダト一帯の風景。「アヴダト」は紀元前3世紀頃のナバテア人のキャラバンの野営地に起源を持つといわれ、その後、紀元前1世紀の後半頃に町が築かれたと伝えられる場所で、「ネゲヴ砂漠の香の道と都市群」として世界遺産に指定されている遺跡の一つ。周辺は「アイン・アヴダト国立公園(アイン・アヴダート国立公園)」になっていて、古代の遺跡と荒涼たる大自然の景観が堪能できる場所として観光客に人気の場所となっています。