日の出のアティトラン湖 グアテマラの風景 グアテマラ ソロラ県
マヤ文明の遺跡や火山、熱帯雨林などで知られる中央アメリカのグアテマラは人口約1686万人の国。そのグアテマラの西側の高地にあるのが、「世界で最も美しい湖の一つ」ともいわれるアティトラン湖だ。1100万年前から、大きく分けて4度に渡って火山の噴火と崩壊が繰り返されたといわれる一帯において、180万年前に始まり現在に至るまで続く火山活動の途中で形成されたといわれるカルデラ湖で、その深さ(最大水深)は340メートル。
一般的にカルデラ湖は、湖水の栄養分に乏しくプランクトンが生育しにくいことや、不純物や有機物が混入する割合が少なく、長年にわたって周囲の土壌により濾過された水がたまっているため、美しい湖が多いといわれる。透明度の高い湖として知られる日本の田沢湖や摩周湖もそんなカルデラ湖だが、このアティトラン湖もその美しさで知られ、ドイツの探検家で地理学者にして、近代地理学の古典的名著「コスモス」を著したアレクサンダー・フォン・フンボルト(南北アメリカを旅行している)も「世界で最も美しい湖」と称賛している。