夜のタホ川とトレドの風景 スペインの風景

夜のタホ川とトレドの風景 スペインの風景夜のタホ川とトレドの風景 スペインの風景

ドン・キホーテの舞台としても知られるラ・マンチャ(カスティーリャ・ラ・マンチャ州)の中心都市トレドは、かつてフランス南部からイベリア半島を支配した西ゴート王国の首都として栄えた町であり、長い歴史を持つ古都として知られる所。クレタ島出身の画家で「オルガス伯の埋葬」などで世界的に有名なエル・グレコが後半生~晩年を過ごした街としても知られる。

中世の時代には、キリスト教とユダヤ教、イスラム教が共存共栄し、多彩な文化が入り混じって今へと続く魅力的な町を作り上げた。町にはゴシック様式の大聖堂、シナゴーク(ユダヤ教の教会)、10世紀に建てられたモスクが立ち並び、その景観の美しさと町並みの豊かさで、スペインでも屈指の観光地としても有名だ。そんなトレドの町は三方向をタホ川に囲まれた小高い丘に広がっているのだが、夕暮れから夜にかけてその美しさは一際素晴らしいものとなる。「もし、一日しかスペインにいられないのなら、迷わずトレドに行け」という言葉も納得の絶景。スペインの首都マドリードから電車で約30分、距離にして70キロメートル弱と日帰りでも行きやすい場所にあるが、是非とも一泊することをおすすめしたい。旧市街を一望できるパラドールに泊まって絶景を眺めながら時を過ごしたのなら、生涯忘れる事の出来ない思い出になる事だろう。