世界の美しい風景 クリスマスシーズンのヴィリニュスの広場の風景 リトアニアのクリスマスの風景

ヴィリニュスのクリスマスの風景 リトアニアの風景ヴィリニュスのクリスマスの風景 リトアニアの風景

バルト三国の一つ「リトアニア」の首都「ヴィリニュス」は、約400平方キロメートル(長崎市や五所川原市とほぼ同じくらいの面積)のエリアに約59万人の人々が暮らす、リトアニア国内で最大の都市。全盛期には現在のベラルーシやウクライナ、ポーランドやロシアの一部にまたがる広大な面積を誇ったという「リトアニア大公国」の首都でもあった(1323年 – 1569年)都市であり、今もそこかしこに中世の面影が残る歴史的な町として知られています。

リトアニアは歴史的にはポーランドとの関りが深く、ポーランド王国とリトアニア大公国が同盟を結んでいた時代などもあり、ヴィリニュスにも多くのポーランド人(ポーランド語を話す人々)が住んでいました。しかしポーランド王国とリトアニア大公国が衰退するにつれ、プロイセン王国、ロシア帝国、ハプスブルク君主国によって「リトアニア」は分割され、ヴィリニュスもロシア帝国の支配下となります。第一次世界大戦時はドイツ帝国の占領下に、ドイツ軍が撤退すると1920年にリトアニアは独立を宣言するものの、ヴィリニュスにはポーランド人が多く住んでいたこともありポーランドが侵攻します。さらに第二次世界大戦時にはロシアの支配下となり、その後ナチスドイツがやってくると今度はナチスドイツの支配下に入ります。しかし、第二次世界大戦末期には再びロシア(ソ連)の支配下へ。それは1990年にリトアニアが国として独立を宣言「リトアニア共和国」となるまで続いたのでした。

このように苦難と激動の時代を超えてきた都市でもあるヴィリニュスですが今は歴史と伝統のある美しい都市として有名。3.6平方キロメートルという、ヨーロッパ内でも最大級を誇る面積の旧市街には、歴史的な建物も数多く「ヴィリニュス歴史地区」として世界遺産にも登録されており、世界各地から観光客が訪れる町になっています。

写真はそんなヴィリニュスのクリスマス時期の夕方の風景。冬の夕暮れ時の美しい空と、屋根に雪を抱いた歴史的な建物、シンプルな形状ながらも華やかで美しいクリスマスツリーと、「ヴィリニュス」のシンボルでもある「ヴィリニュス大聖堂」、そして大聖堂広場に並ぶ屋台、全てが合わさってクリスマスシーズンならではの、ロマンチックで優しい風景となっています。