アーナンダ寺院 バガンの風景 ミャンマーの風景
人口5400万人の人々が暮らすミャンマーはインドシナ半島の西側に位置する国。その首都ネピドー(2006年に首都がヤンゴンから移転)から車で4時間半、一般的な観光客のルートである旧首都ヤンゴンからだと夜行バスで約12時間、飛行機なら約1時間半+空港から車で15分~20分ほどの場所にあるのが、カンボジアのアンコール・ワット、インドネシアのボロブドゥールと並び「世界三大仏教遺跡」の一つに数えられる「パガン」だ。ミャンマー随一の大河「エーヤワディー川」の作りだした平野部の約41平方キロメートルのエリアに、11世紀から13世紀ごろに建てられた「アーナンダ寺院」「シュエサンドー・パヤー」「タビンニュ寺院」「ダマヤンヂー寺院」「ティーローミィンロー寺院」「マヌーハ寺院」といった大小様々な仏教建築が立ち並んでおり壮観。(世界遺産にも登録されている。)
そんな仏教遺跡の中でも最も知られているのが、パガン王朝の1105年に建てられた「アーナンダ寺院」(アーナンダはブッダの十大弟子の一人)。十字型で左右対称の均整のとれた美しい建築は「ビルマ(ミャンマーの旧名)のウェストミンスター寺院」とも称される。インドの建築様式の影響も受けながらミャンマーの建築様式と融合したそのスタイルは、光り輝く尖塔と重厚な石造りの壁面、様々な意匠が凝らされた外観と、内部に安置された黄金に輝く高さ10メートルに迫るばかりの巨大な仏像の迫力とがあいまって、訪れる者をただただ圧倒する。