タラワラグーンの夕暮れ キリバスの風景

タラワラグーンの夕暮れ キリバスの風景夕暮れ時のタラワ・ラグーンの風景 キリバスの風景

世界で最も太陽が早く昇る国(世界で最も早く日付が変わる国)として知られるキリバスは、太平洋の赤道付近に点在するギルバート諸島、クリスマス島のあるライン諸島、フェニックス諸島、バナバ島など、合わせて33の島々(島と環礁)からなる国。ミクロネシア系の人々が先住民として古くから暮らしてきたが、19世紀の終わりにイギリスの植民地となり、1979年に独立、現在はイギリス連邦加盟国の一つとなっている。人口は首都タワラを中心に約11万9000人。面積は合わせて811平方キロメートルほどと、世界では184位の小さな国だが、約350万平方キロメートルものエリア(東西の幅約3200キロメートル)に島々が点在しているので排他的経済水域で見ると世界第三位という広大な水域を持つのが特徴。「太平洋の真ん中、赤道付近に散らばる島々」で想像する通り、美しい海とサンゴ礁で知られる所で、シュノーケリングやダイビング、釣りなどが人気だ。フェニックス諸島の8つの島と2つの珊瑚礁を含む、面積にして日本の面積(約38万平方キロメートル)よりも広い408,250平方キロメートルもの広大なエリアが「フェニックス諸島保護地域」として世界遺産に登録されている。

一方で、主にサンゴ礁からなるこの国は平均海抜が約2メートルしかなく、地球の海面が上昇した場合、ギルバート諸島の南にあるツバルと共に水没の危機にある国としても知られている。

写真はそんなキリバスの夕暮れのひと時を捉えたもの。南の島特有の立体的な雲の向こうに日が沈み、バンガローとヤシの木々のシルエットが美しく浮かび上がる。