ハルツームの夕暮れ スーダンの風景
アフリカ大陸北東部に位置するスーダンは、エジプトやリビア、チャド、エチオピアなどと国境を接する国。面積は約184万7千平方キロメートルとアフリカ大陸の中でも三番目に大きな国土を持つ国です。国内のほぼ中央に大河ナイル川が流れ、ナイル川の流域には肥沃な大地が広がっていて、古くから農業が行われ、文明が栄えてきました。特に北部は古代エジプトの影響を受けた文明が早くから発展していて、紀元前2200年頃には王朝が誕生しています。
首都はスーダンの中ほど、ナイル川に面した場所に位置する「ハルツーム(カーツーム)」。人口100万人を越える都市ハルツームは、19世紀初めから約150年にわたりエジプトを支配下においたムハンマド・アリー朝の拠点として1820年頃に築かれたといわれる町で、すぐそばを流れるナイル川を利用した交易の要衝となり、奴隷貿易の中継地点として発展したといいます。人口増加の著しい都市で、周辺地域も含めた都市圏の人口が50年後には3000万人を超えるとの予測も。2100年には5650万人超の予測もあり、一都市でイタリアの人口に匹敵するほどの巨大な人口を抱える大都市になるかもしれないと予測されているそうです。
写真はそんなハルツームの夕暮れの風景。人類が誕生する遥か以前からとうとうと流れているであろうナイル川や、町や空をオレンジ色に染め上げる夕日の荘厳な美しさが印象的です。