カイロのスーク エジプトの風景

カイロのスーク エジプトの風景カイロのスークの風景 エジプトの風景

600をこえる「モスク」と、その「モスク」のそばに屹立する1000もの「ミナレット」(「塔」=礼拝などに関連する施設)の光景から、かつては「千の塔の都」と呼ばれ称されたエジプトのカイロ。1000年以上の長い歴史を持つこの都市には、いくつもの魅力的な観光スポットがありますが、カイロを訪れる観光客の多くが足を運ぶのが世界遺産にも登録されている「オールド・カイロ」とも呼ばれるカイロの旧市街。ファーティマ朝(909年 – 1171年)時代に築かれた元々のカイロの雰囲気を今に伝える場所であり、現存する世界最古の教育機関でイスラム世界最古の大学であるアル=アズハル大学(970年(または972年)創立)や、装飾品やスパイス、織物などが売られる中東・アフリカでも最古の市場の一つといわれる伝統的な巨大スーク「ハーン・アル=ハリーリー」などがあります。

写真はそんなカイロのスークの風景。1385年にできた大規模な隊商宿(キャラバンサライ、ハーン)をその発祥とするというハーン・アル=ハリーリー。元々は一つの建物を指す言葉だったそうですが、現在はスークのある一帯を指す名称となっています。この写真を見てインディ・ジョーンズを思いだした人もいらっしゃるのではないでしょうか。実際、設定上の舞台はカイロのスークとなっており、撮影はチュニジアの「ケルアン」でおこなわれたようですが、雰囲気はまさに映画のままなのです。電球や電線を除けば、この風景は100年前といっても300年前といっても通じてしまいそうなほどに、時を超越した光景。タイムスリップしたような錯覚、タイムスリップしたいような欲求に、ふとかられたりします。