クウェート・シティの美しい夕日 クウェートの風景
日本から飛行機で約16時間、ペルシャ湾に面し、イラン、イラク、サウジアラビアといった大国に囲まれた中東の国クウェート(クエート)。アラビア語で「小さな城」といったような意味を持つというこの国は、産業の歴史において意外にも遠く離れた日本と関係があるのです。
現在のように石油が国の主幹産業となる以前は漁業や交易のほか真珠がおもな産業でした。そしてこの真珠産業こそが日本と大きく関わってきます。それは真珠の養殖に成功した御木本幸吉が量産体制を整え、海外にも店を構え輸出するようになった1920年代から1930年代にかけてのことです。これにより天然真珠の採取と輸出を国の産業としていたクウェートは大きな打撃を受けることになったのです。
結局、1938年に現在、世界第二位の規模を誇るブルガン油田が発見され、真珠産業に変わる産業として石油産業が国の主幹産業となっていきました。
写真はそんな石油産業により豊かな国となったクウェートの首都クウェート・シティの夕暮れ時の風景です。面積的には小国ながらも世界第4位の埋蔵量を持つというクウェートの豊かさが垣間見えるようなビル群が立ち並ぶ夕方の絶景です。