アムステルダムの秋の風景 秋のオランダの風景
チューリップや風車で有名なオランダの首都アムステルダム。人口は約92万人と、アジアや北米などの大都市はもちろん、ヨーロッパの主要都市と比較しても小規模の都市の一つですがその一方で、「世界の都市総合力ランキング」では「交通・アクセス」のカテゴリーで第一位、「文化・交流」や「経済」「環境」なども含めた総合ランキングでもベルリンやコペンハーゲンといった他のヨーロッパの都市を抑えて第6位にランクインしています。
アムステルダムは、元々は海に面した小さな漁村であったそうですが、13世紀ごろに洪水対策のためにアムステル川にダムが建造され、町が築かれました。その後、オランダの国力が強まるにつれ、アムステルダムも貿易のための港として発展、町は拡大していきました。世界最古の「近代的な」証券市場証券取引所であった「アムステルダム証券取引所」が1602年に設立されるなど、経済、金融の中心的な役割を果たす都市へと発展、一漁村から世界都市へと変貌を遂げ、17世紀ごろには世界で最も裕福な都市であったと考えられています。この頃、鎖国をしていた日本ともつながりがあったのは多くの方がご存じですね。その後の戦争等を理由に覇権をイギリスやフランスなどに譲り、オランダは最盛期の輝きを失っていきますが、19世紀ごろには次第に復活し、第一次、第二次世界大戦の被害も乗り越え、主要都市へと返り咲いています。現在も立地の良さ、交通・アクセスの良さなどを理由に、中心都市の一つとなっていて、世界的な企業が本社やヨーロッパ本社をおいています。
そんなアムステルダムで有名なのは、無数の運河がある風景でしょうか。元々は泥炭地であった為に人が住めず、町としての発展は他の都市と比べると遅かったのですが、ダムが築かれ、前述のように漁村から都市へと変貌を遂げる過程で、無数の運河が築かれました。現在、アムステルダムには120を超える運河(150以上とも)が張り巡らされ、1200以上の橋が掛けられ、「北のベニス」ともいわれる美しい水の都となっています。
写真はアムステルダムの秋の美しい風景。アムステルダムの冬は、どんよりと曇った日々が多く、空も町もすっかりと灰色になり、しばらく太陽が見えないこともままあります。そんな冬を前にして、色づいた木々が期間限定で見せてくれるカラフルな秋の風景です。